そして秘密の時間(とき)を共に
「風邪ひいたんじゃねぇーか? これ着てろ」

「大丈夫だよ。もう、体、ポカポカだもん」



あっ。

そう言ってから思い出した。

うわー、そうだよ、涼の家でお風呂に……は、恥ずかしい。

急に恥ずかしさから顔が熱くなって、手でパタパタと頬に風をあてた。



「なんだよ、今度は温まり過ぎて、のぼせたんじゃねぇーのか?」

「ち、違うよ」

「じゃぁなんだよ? ……ああ」

涼はそう言うと、急に『意地悪モード』でクスッと笑った。

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