そして秘密の時間(とき)を共に
私は笑顔で頭だけ軽く下げ、通り過ぎようとした。

その瞬間。



うわっ!!!



ビックリして、思わず立ち止まり振り返った。

けど。

そこにはもう、教室に入って行く沖野先生の姿しか見えなかった。



「何やってんの、美雪~」

「あっ、今行く」

慌てて走って行く。



ビックリしたなぁ、もう、涼ったら。



ほんの一瞬だったけど、擦れ違った瞬間、ギュッと手を握ったの。


< 354 / 357 >

この作品をシェア

pagetop