危険な彼女
つまり、彩芽が言うにはこういうことだった。



文化祭(一日目)を無事に終え、がんばった自分たちにご褒美を。


とゆうわけで、文化祭の打ち上げを。




「………あなたは何をがんばったんでしょうか?」



「あらあら、ずいぶんな言い草ね。

保険医もそれなりに大変なのよ?」



「………それと、文化祭は明日もあるんですが、打ち上げっていうのは変じゃありませんか?」



「明日は全員観覧の舞台とかがメインでしょ?

実質的に、あんたたちのような店を出すクラスは今日がメインじゃないかしら?」



「……………」



「…もう、異議はないわね?」




奈津は心底嫌そうにコクリとうなずいた。



それに対し、彩芽は満面の笑みで、よろしい、とつぶやいた。




奈津はとりあえず鞄を置き、おそらく自分の席であろう空いた場所に腰を下ろした。
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