危険な彼女
奈津は慌てて桜に駆け寄った。



桜は顔を真っ赤にして気を失っていた。



うわごとのように、ぐるぐる〜、だとか、まわってる〜、だとか言っていた。



あまりの惨状に、奈津は逆に固まってしまった。




「ほら、奈津。

今なら桜ちゃんを好きにできるわよ?」



「ん、んなことするかっ!!!」




奈津は奈津で、違う意味で顔を真っ赤にして彩芽を睨んだ。




「あらぁ、顔が真っ赤よぉ?」



「うるせぇ、バカ姉っ!!!」




奈津は彩芽に叫ぶと、とりあえず近くにあった水を手に取った。



それをゆっくりと桜に飲ましていく。



桜は少し口元からこぼしながらも、それを少しずつ飲んでいった。




「奈津、一言いい?」



「………何だよ?

俺は今忙し…
『それ、焼酎よ?』」



「………え?」




奈津は恐る恐る水(だと思っていたもの)をゆっくりと鼻に近づけていった。





………まぎれもなく焼酎だった。
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