愛唄
あれは一年の三学期。
帰り道に氷で滑って転んでしまったとき。
「大丈夫!?」
そう声をかけてくれたのが泰斗くんだった。
「ケガはない?膝少しすりむいて……テニス部?手首とか大丈夫?」
「あ、あの……大丈夫……」
「よかった。立てる?」
そう言って手を差し伸べてくれた。
あの時、ドクンと心臓が波打った。
あの感覚は今でもリアルに覚えてる。
電灯に灯されて見えた笑顔に、心が惹かれた。
それから、ずっと見てた。
准と付き合ってる時も……。