モノクロ
「真央。結局プレゼントは何買ったの?」

「マフラーにした。遥は?」

「へへっ……秘密」

「あっ! ずるーい」


でも、遥が幸せそうで私もうれしい。


元々かわいい遥だけど、最近は特にきれいになったと思う。

それってやっぱり淳くんと順調ってことだよね。


……私もそう見えてたらいいんだけどな。



「はい、出来た!」

「ありがとー」


きれいにカールされた髪に指を巻き付けてみる。


「タイミング良かった?」

ちょうど終わった頃、淳くんと琢磨が戻って来た。


「うん、バッチリ」

「高岡ってそうしてるとかわいいよな」


「……ちょっと?」

淳くんの言葉に、遥がチラッと睨む。


「まぁまぁ。淳くんもお世辞で言ってくれてるんだし……」

「ホントのことだからムカつくんじゃん!」


遥、それって、喜んでいいのやら……。



「じゃ、遥、ありがとねっ! 琢磨、行こう!」

私は琢磨の腕を引っ張って、逃げるように教室を出た。
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