熊野誓紙
高速伊勢道は 大宮まで 伸びていた。 以前、松阪、志摩を ぶらぶらしてた頃は
23号で ただ 道なりに向かっただけ。。。それが 今は、高速道もよほど充実している。

熊野に着いたのは 朝5時くらいか。
途中 道の駅も あったのだが、
眠れなかった。

昏睡のまま 床についたのが
3月9日、、、、
そんな病の淵の母の 見舞いよりも
熊野詣 を 選んだのは、
何故だったのだろう。

後悔はないほど、
呆気なく母は逝った。

3/9の危篤 意識不明から、丁度三月で 他界する。

この熊野詣 朝の雨の古道を 物言わず 昇り
祈った事は
”どうか、早く 母を 楽にしてください”

祈りは 通じた。 その祈りが叶うのに二週間
かからなかった。

一周忌を 過ぎた先月、
雨の早朝、、 只一人 石段を 登り
鈴を鳴らし
呟いた。
  ”ありがとうございました、、、、”

今、 父とは 交流がない。
今年の初めに キレテ
追い出された後
電話を とる気もない。
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