現実RPG
「もういいよ、バカ」


そう言って家を出た拓馬は、外の光景に目を疑った。


「なんだ……どこだよ、ここ……」


規則的に立ち並ぶ、藁で作ったような民家。道路などは無く、まるで牧場に家があるようだった。


キョロキョロと辺りを見渡す拓馬。


「ゲッ……」


さらに驚く拓馬。右手に小さく見えるのは、どこからどう見ても『城』としか言いようがない、そんな建物が立っていた。


「夢の世界か、ここ……」


わけがわからない拓馬。そのとき、ズボンの左のポケットに違和感があった。中に手を突っ込むと、一枚の紙が入っていた。


『藤原拓馬様。この度は、RPGの主人公に応募いただき誠にありがとうございます。今、あなたが立っているのは、ゲームの中となっております。あなたは、光魔法の使い手です。悪の魔王、アークデーモンを倒すとクリアになります。クリアすれば、キャッシュで1000万円をご用意させていただきます。しかし、ゲームとは違ってゲームオーバーなどはございません、死を意味しますので、気をつけてください。それでは、ご武運を。』
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