現実RPG
「無視かよ……」


「さぁ、行くがよい」


「行くって、どこに行きゃいいんだよ?」


「さぁ、行くがよい」


「わかった、わかった」


拓馬は石をポケットに入れると、家を出て再び草原に出た。


南の方向に、さっきの町が見える。


「町に戻っても、意味ねぇしな……」


そう思った拓馬は、とりあえずここから北に進もうとした。そのときだった。


ガシャ、ガシャ……


ボーンの音が背後から聞こえる。拓馬は後ろを振り向くと、そこにはボーンが立っていた。


「出たな」


腰から剣を抜くと、両手に持ち構える拓馬。


「さて、鋼の剣の威力はどんなものか……」


ボーンは、拓馬目掛けて切りかかってきた。ボーンの力は知っているが、それを剣で止めようとする拓馬。


キン!


「え……」


自分でも、驚いた。ボーンの剣を、あっさりと受け止めることができたのだ。
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