僕と彼女と屍と…
おかしい。

絶対おかしい。

竜平は学校を見上げながら呟く。
この学校に来るまで。
そしてこの学校に着いてから。
なんで、なんで…

「誰も居ないんだ?」

学校は今日休みじゃないし。まぁ休みなら嬉しいけど…。

いくらなんでもおかしくないか?

竜平は学校のドアを開く。

「何だこれ?」

竜平の目の前には大量の机の山。
まるでバリケードみたいだ。

「あのぉ…誰か居ますか!?」

返事は無い。

「ったく、何のいたずらだよ」

竜平はバリケードを崩し始める。
大きな音を出して机が倒れ込む。

竜平は何食わぬ顔で自分のクラスに向かった。
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