カラカラライフリズム



「でも、……誰が味方で誰が敵か。

分からないって、嫌な事なんだね」
 
不意に、秀が呟いた。

一樹は、ただ「ああ……」と返事をした。

「そういえば……さっきの話に戻るけど、

一樹君って晴喜の事本当にどうとも思わないの?

ああいうタイプ、嫌い?」

「いや、嫌いじゃないけど……

どっちかっていうと、短い方が……」

「ははーん、そうきたか」
 
秀が何やら含み笑いをしたので、

一樹は何となくむっとした。



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