カラカラライフリズム
「その上司に向かってあんな事平気で言う部下も部下だがな」

「じゃあクビにすればー?」


「ま、それも無理だな。俺程度の権限じゃ」

「あっそ」


一樹はソファーに、どさっと体を投げ出した。

そして、大きく溜息を吐く。

「……どうした。
戻って来るまでに何かあったのか?」

「別に」
「そうか……なら、俺もう帰んぞ。
これ、ちゃんと仕舞っとけよ」

置いたままになっていた袋の中身を足で指し、


樋口は背を向けた。
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