好きっていえなくて・・・
Fall -秋-

side>>>陽亮



「なぁ、陽亮?」

「んぁ?」

俺は間抜けな返事でかえす。

「俺・・・・・


玲奈ちゃんのコト好き、
みたいなんだ。」


「・・・・・は?愁司、まぢで言ってる?」


「うん。初めてなんだよ。」

「でも――」


「陽亮〜、愁司君〜」


パタパタと玲奈が遠くカラ走ってくる。


「玲奈ちゃんには、言わないでくれよ?」

人差し指を口の前に出し、
頬を赤く染めながら俺に言った。


「・・・・・・・」

俺は、言葉をかえすコトが出来なかった。




< 205 / 309 >

この作品をシェア

pagetop