危険中毒
 
「ナンパ?」

それなら間に合ってる。

乗るほど困ってない。

「バカゆうな。
俺が女に困ってるように
見えるか?

スカウトだよ。

有意義な人生を
過ごしたいだろ?」

お前は、
そういうタイプだと、
ムーンは言う。

「スカウトね・・・。
何を斡旋するつもり
な、わけ?」

あまりに自信満々な態度に
閉口する。

「人材派遣。
・・・非合法だがな。」

「身売り?
それなら私も困ってないわよ。
男にもお金にも。」

自分の眉間に、
シワが寄ってるのがわかる。

「そんな子供だましな
商売じゃないさ。

そうだな・・・

ゆうなれば、
命懸けのゲーム・・・
もしくは、
俺にとっちゃぁ、
ボランティアって
ところかな。」

「何よそれ?」

ますますわからない。

でも、

有り得ないほど、
危険な予感がする。


「ついてくるか?
そうしたい・・・だろ?」



自分の本能が、

危険だと警告している。

こいつは、

ヤバイと・・・。


でも、

私は

自分を、抑え切れなかった。


「行くわ。」


「ああ、ついてこい。」
 



 
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