危険中毒
熱感知式
自動照準
自動認証

色んなタイプの
照準銃があることは、
仕事柄、私だって知っていた。


だけど

コレって、
何て種類だろう?

一見、レーザー銃を
搭載したカメラだが、
何で、こんな的確に、
急所を狙ってくる?


体温でもなく
二酸化炭素の含有量でもなく

まるで、

私を殺す事が
目的のように、

心臓や大静脈、
大動脈を感知し、
狙ってくる。


六角型を模る壁面に
配備されたソレは、まるで、
ゲームをしているかの様に、
私を翻弄する。


あちらから撃ち、
こちらから撃ち、
間伐置かぬ攻め。

アクロバティックに、
身体を返しながら、
器具を撃ち壊す他、
攻撃を交わす術はなかった。


この部屋は、
何のための部屋であったのか、
全く家具や備品もない。

本当に、
私を殺すためのみの
空間に感じる。


身体を交わすたび、
床材の剥がれた
コンクリートから煙があがり、
部分的に残っている、
壁面のクロスからも、
異様な臭いの煙が立ち上った。


早く片付けるに限る。

私は、

改めて、

敵に


向き直った。




  
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