危険中毒
これほどにまで、
膨れ上がった罪は、
アイツの命程度では
購えない。


あまりにも
倫理を逸脱した。

あまりにも
私利私欲に走りすぎた。

そして
あまりにも
神域を侵しすぎた。




もはや、
冷静すぎる脳は
現実と夢の
見境を無くしていた。


血のニオイが
きつくなる。


まだ新しい血液


高まる動悸



目の前に


横たわる肉塊をみつけた。





明るい金髪



黒ずくめの衣装




覚えがある


私の右側のシートで
仮眠していた彼は・・・




「ィヤァぁあアアアああァっ!!」




ジ・・・

ニー・・・・




嘘だと・・・


いっ・・・て・・・




その


血まみれの塊を


重くて

腰がぬけそうな塊を


抱きあげようとして


ビクともしない
その塊の上に崩れた。



嘘でしょ?
ジニー



話があるって



いったじゃない





 

< 283 / 352 >

この作品をシェア

pagetop