Kissシリーズ・「ストーカーとのキス」
―放課後。

アタシは周囲をキョロキョロしながら、教室から出た。

一年生と二年生では、授業が終わる時間が違う。

今日はいつもとは違って、二年生の方が早く終わる。

だから逃れられるかもしれない!

アタシは注意を払いながら、遠回りして下駄箱にたどり着いた。

時間のせいか、誰もいない。

「良かった…」

ほっとして自分の下駄箱に向かっていると。

「遅かったですね、先輩。遠回りしてたんですか?」

ぴきっと、顔と体が固まった。

後ろを恐る恐る振り返ると、彼がいた。

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