神楽幻想奇話〜鵺の巻〜
その先に見えたのは、三人仲良く並んでしゃがんでる忍達の後ろ姿だった。


「あん?なーにやってんだ?あいつら?」


右手に持った焼きイカをかじりながら沙綺が呟いた。


「さぁな、俺も出店には詳しくないが…金魚すくいの字ぐらいは読めるぞ。」


「ほーか、いってみうか?」


なかなか噛み切れないイカと戦いながら、沙綺は忍達に近づいていった。


「しーちゃん、そっとだよ?そーっと。」


「分かってるわよ…よーし。」


彩音が息を飲んで見守る中、忍はゆっくりと金魚を狙って手を動かした。

 
  パチャ…パチャチャッ…ピリッ


「はわっはわっ!もうちょい!」

「よっ!おっとっと…よし!とれたわよ!あは!」
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