椿と柊



「いただきます」

「…いただきまーす」



祖父の形見の時計の音が響く中、3人で焼きそばを食べた。


とくに会話もなく、ただひたすら食べていた…。




きっとたくさん聞きたいことがあって、もっとたくさん話さなきゃいけないことがあったのだろうけれど…。



「………」




なんだかそれぞれが、整理できていない感じで…。




まるで『暗黙の了解』とでも言うのか…、とりあえず『今後ゆっくり話していけばいい』という気持ちが通じ合っていた…。




「…ごちそうさまでした…」


「うまかったー!…ごちそうさま!」










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