美女と野獣!? ~モテない男と、美女のキセキの恋~
でも……


でも、俺達はその第一歩が踏み出せないでいた。


そんな時、俺の袖口を摘んで「もすこし…一緒にいたい。」

江利子がそう呟いた。


肩を摩りながら

「ごめん…。教室に帰ろう。
これ以上一緒にいたら俺……理性が保てる自信が無いかも……。」


「そか…。帰ろう?」


さっきまで泣いていた、その顔は笑顔に満ち溢れていた。


「腹減ったぁ。」


「出た。一也の食いしん坊!」


俺の背中を軽く叩いた。


「食いしん坊は、余計だろ?」


俺達は、何の曇りも無くこのままいられると思ってた。


この時までは…。


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