運命のヒトを。

季節は11月。

あたしの誕生日月。

一週間も前になると愛美と雄太が白々しく拓也の前で話す。

内心ドキドキ。

おめでとう!その一言がほしい。

それだけで最高のプレゼント。

あたしの誕生日は偶然にも拓也とクラスが同じ。

その日の授業は集中できなかった。
周りの友達がおめでとうといってくれるのに、拓也はなにもない。

それどころか授業が終わると同時に、そそくさと帰っていった。
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