神様のきまぐれ
自分でも
好奇心が強いほうだと思う。


そのうち彼は、
とあるビルに、消えていった。

ガラスの扉をしめると、
狭いエントランスからすぐに
階段がつづく。

壁面の館内案内表をみても、
商社的な名前が数個並ぶだけで
スタジオらしき名前は
みあたらない。

「・・・見失っちゃった。」

小さくつぶやいた。

「何かさがしてんの?」

ふいに声がして、
その方向をみやる。

「あっ・・」

そこには、
まさしく自分が追っていった
張本人がいた。

「何?
志央(しお)のサインか?
それともまた復活があるのか
聞きたいわけ?」

言葉を失った自分に、
彼はオモシロクなさそうに
言った。

「え・・?」

要領を得ない自分に
更に言葉が放たれる。

「違うの?」

「あの。その人誰だか?
・・・わたし」

「なんでもいいけど
出たいんだ。外に。」

「あ。ごめんなさい。」

慌てて端により
通路をあけた。

再びドアがしまる。


 

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