【短編】ｷﾞﾀｰ少女とﾍﾋﾞｰｽﾓｰｶｰ

ついに４番目のバンドの演奏が始まった

どう考えても、おかしい


先生が、来ない



「ねえ、渡辺先生に、時間言ったよね！？」

「言った！しかも、押してて言った時間もう過ぎてんだけど！！」


ウソでしょ…！？

「ちょっと探してくる！」

私は、体育館を飛び出した


「先生！」

明らかにヒンシュクの目を買ったけど、そのままズカズカと職員室に入った


「失礼しますくらい言おなー」

カイザーの隣の席は空いてる


「先生、渡辺先生は！？」

「うーん？…知らんなあ」

マ…ジかよっ!!


あいつ、何考えてんの！？

本番だよ！？もう始まるんだよ！？


一回体育館に戻ったけど、やっぱり来てなかった

見たら、１コ前のバンドの最後の曲だった


どーしよ

マジで…　やばい…!!


この間、数学とタバコと、ギターもあるって言ったじゃん

なのに…なによ

先生には、それしかないって…

ん…待てよ

それしかないんなら、ギター来てなくて職員室で数学してないんなら…