死が見える…
死というもの
わたしは同じクラスの男の子に言いました。

「あの…どこか具合悪いところとか、無い?」

男の子は笑って否定しました。

その翌日。男の子は登校の途中で、車に轢かれて亡くなりました。



わたしは隣の家のおじさんに言いました。

「最近事故とか多いから、気をつけてくださいね」

おじさんは笑って、お礼を言ってくれました。

次の日。おじさんは足を滑らし、川に落ちて亡くなりました。



わたしは幼馴染の女の子に言いました。

「何か悩みとかない? あったら、遠慮なく相談してよ?」

女の子は弱弱しい笑みで、頷きました。

その夜。彼女は自ら手首を切って、亡くなりました。
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