擬態
「人として生きるのもタイヘンだね。血族の力の使い方を忘れてしまうんだから」

「闇っ…に堕ちる、よりは…マシだ…」

「言うねぇ。流石はボクの姉さんだ」

マノンはククッと笑いながら、顔を近付けた。

「決着を付けたいのはヤマヤマだけどね。あいにく、まだボクの体はちゃんと出来ていない。延長戦といこうか」

「なにっを…」

マノンはニッコリ微笑むと、マカから離れた。

そして両手を広げると、白い光に包まれる。

「なっ…!」

マカは必死で顔だけ上げた。

しかし光の中に、白い物体を見つける。

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