擬態
未来へと続く絶望の闇
「…結局、私は何も出来なかったな」

例の店で、マカはテーブルに雑誌や新聞を広げながら呟いた。

マカの向かいに座る店主は、困り顔でブレンドティーを淹れた。

「…マカは頑張りましたよ。ちゃんと人形の件を済ませました」

そう言って店主はカップをマカに差し出した。

一口飲んだが、マカの憂い顔は晴れない。

「何を済ませたと言うんだ…」

結局その後、カノンを通じてマサキが人形の製作と配付に関わっていることを、マサキ自身から聞いた。

止めるように言うと、マサキはすぐに止めた。

それでとりあえず、死者がよみがえるというウワサは消えた。

しかし………。

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