甘い蜜
「もう、寝るか?」
隣にいる麻理亜に問いかけると、麻理亜は少し間を置いて頷いた。
「でも、その前にお風呂……」
「……そうだな」
麻理亜の提案に頷くと、麻理亜はふらふらと風呂場に向かう。俺はそのままリビングに向かう。
ソファーに座るとどっぷりと疲れがのし掛かる。筋一本動かすのすら億劫だ。
「………家族、か……」
自分の家族、それがあんなだったなんて未だにびっくりだ。
でも、なんだか良かったと思う。
ポケットから財布や携帯などを取り出すと、携帯が光っていた。