甘い蜜

┗悪夢再来。




―――――悪夢再来。


ふっと意識を浮上させると、見慣れた天井が目に入った。目を瞬かせ、横に目を落とすと愛しい人の寝顔。


「……麻理亜、」


体の向きを変えて小さな体を起こさないように抱き締めた。
スヤスヤと気持ちよさそうに眠る麻理亜の頬に手を添えると、すり寄るように身じろぎをする。


そんな姿にまた愛しさを感じ、俺は自然と笑みを零した。


ふと、自然を上げるとベッドの傍らにあるテーブルの上に写真たてが二つ。
その一つは、先週撮ったばかりのもの。純白のドレス姿の麻理亜とタキシード姿の自分。



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