チキン彼氏を救出せよ!!
「お前、いくらなんでもさっきから驚きすぎだろ。」
俺はそう言ってため息。
俺だって…仲間になれって言われてかなりパニクってんのになぁ…
「だ…って、なぁ?」
碧はすぐそばにいた知らない女子に聞く。
「は?」
当然女子は厳しい顔で睨む。
「す…すいません。」
碧は完全にビビって小さく縮まる。
「なにやってんだよ。」
俺はその女子が少し離れた場所へ移動するのを確認してから小声で碧に聞いた。
「……だってぇ、俺、一年のときからあの子狙ってたんだもん。」
しゅんとして元気のない声で碧が答える。
「えっ!?
初耳…。」
「だって、ほら、お前は莉央でいっぱいいっぱいだったじゃん。」
フンと拗ねたように口を尖らせる碧。
「わ…悪い。
でも、初対面にあの絡み方はねーだろ。
ドン引き。」
「そ、そうだよな…。」
そう言ってますます落ち込む碧。
…なんか、ちょっと可哀相になってきた…。