繋がれた天使〜Siori and Mitsuki〜

――そして、終業式も済んで、
仕事も一息ついた金曜の夜、
ふと栞から貰った絵本を
手にとってみた。



不器用なくまこが泣いてた。

「一緒にいて」

って言えずに、泣いてた。


栞と重なって――


俺はテーブルの上の鍵を取り、
車に乗り込んだ。



そして、栞のいる街へと、
車を走らせた。



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