年下ダーリン
「彼女は僕の大事なお客だよ、ばあや。僕の部屋へ案内するから、ばあやはあとで部屋にお茶を持ってきてくれないかな?」



「さ、左様で…」



ばあやはハッと目を見開いて、それでも少しいぶかしげに私をチラッと見た。


それはそうだ。


彼女と呼ぶにしては、明らかに翔と歳が離れているし、では大事なお客とは何なのか……そんなとこだろう。



「りん、こっち」


気づくと翔は靴からスリッパに変わっていた。

私も慌てて靴をぬいで、翔の後ろをゆっくりとついていった。
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