【完結】先生との恋






素っ気なくそう言われる。


仕方なく後ろを付いていくしかなくて、ブラブラ辺りを見回しながらあたしは高橋がカゴの中に食材を入れていくのを見ていた。



カゴに入れた食品をレジへと通し、会計を済ませた高橋。



そのまま袋を持って、あたしの手を握るとまた歩いていく。







向かった先は……食品売場のすぐ近くにあるケーキ屋さん。



「いらっしゃいませ」



制服を来た若い女性が笑顔で迎えてくれる。



「どれが良い?」


ガラスケースを指差しながらあたしの方へと振り返る。




「良いの……?」





買ってもらって家に持って帰っちゃっても。



「誕生日だし……」



そう言われて、あたしはガラスケースの中に並んでいるケーキを見る。




どれが良いかな……。



チョコとか、生クリームとか、フルーツとか。



沢山食べたい物があって、迷う。



「言っとくけど、一個だからね」



忠告する高橋。





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