【完結】先生との恋



「怒っちゃいました?」



軽い。

軽い質問にあたしは苛ついた表情を隠すことなく全面に出す。



「別に」



いつの間にかあたしの隣に並んでいた高橋。


身長の差が歩幅に表れてる。

軽々とあたしに合わせて歩いてきてますますむかつく。






「……嫉妬とか」


なっ!



ボソッと呟かれ、反射的に高橋を見上げると高橋はニッコリ笑ってるし。



……ムカツク。


「んなわけないでしょ」



どうして、あたしが!

なんで嫉妬しないといけないの。



苛々してたのは……何でか分からないけど。



別に怒ってもないし、



嫉妬もしてない。










「……売店ですか」



高橋は行き先が院内だったこと安心したらしい。



あたしは温かいレモンティーを手に取る。





< 93 / 364 >

この作品をシェア

pagetop