ダチュラな私。

「だから今も……怖いのか?」

怖い。とても怖い。

今の私をそういう目で見る男の子達に、なんの悪気もないことはわかっている。

だけど……どれだけ頭で理解していても、私にとって、そういう目で見られることはただの暴力でしかない。


「友達としてなら平気なんだけどね」

とても慎重な声での問い掛けの答えに、私は弱々しい笑みを向けた。


今でも、たまに考えてしまう。

自分が“女”だということを無理矢理ではなく自然と理解していけたのなら、それはどれだけ幸せだったろうかと。

もし自然に理解していけたのなら、私はこんなに怯えなくて済んだのではないかと。

だけど、全ては有り得ない空想だ。

現実の私は今でも毎月、自分が女だと認識するたびに泣いているのだから。
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