【実話】アタシの値段~a period~
それから
付かず、離れず
ユキの後ろ姿を追って
もう10分は歩いた。
あのマンションに
もう3年は住んでいるけれど
この辺りには
来たことがない。
俺のマンションからは
もうずいぶん離れた気がする。
車が迎えに来る様子もない。
ユキは一体どこへ…?
この10分の間
まるで本格的にストーカーの様だと
何度も帰ろうとしたが
足が言うことを聞かなかった。
道を進めば進むほど
ユキの行き先が気になる。