加害者な君へ、ありがとう

「はじめまして、風間悠里です。
趣味は絵を描くことと、
アニメを見たり
漫画を読んだりすることです。
よろしくお願いします」


中学一年の春

今日から私は
新しい人生を歩むことになった

新しい勉強や
新しい先生達

そして新しい友達が待っていた

小学生の時
一番仲のよかった友達は
違う中学に行ってしまった。

そのためか中学に入ったら
新しい友達を見つけようと
必死だったのかもしれない。


入学早々
私に一人の女の子が話し掛けてきた。


「はじめましてっ
さっき自己紹介で
アニメ好きって言ってたよね!?
私も好きなんだっ
よかったら仲良くしよーっ」



そう机に向かって肘をつき
ボーとしている私に駆け寄り
そういってきた、同じクラスの矢塚芽依。

髪の毛を外巻きにし
茶髪かかった髪の毛の色に
まず最初に目がいった。


私の中学校の校則として
髪の毛を染めてはいけない、
と決まっているのに平然としている。

おまけに
今まで聞いたこともないような甲高い声。
どうやら作っているようだ。

綺麗だとは言えないような
ドスの聞いた声質。

たまに見え隠れする
ぶりっこをしたような甲高い声。

第一印象はあまりよくはなかったが
初めて話し掛けてきてくれた人だ。

私は微笑みを浮かべ


「こちらこそよろしく」


そう、にこりと微笑み返した。




入学早々
私に初の中学の友達が出来た。


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