覚めない微熱だけ、もてあましながら
2、ホームパーティの夜に


〈2、ホームパーティの夜に〉



「ビールが10本と、ワインが……5本くらい?……かな?一応、赤と白を用意して……」

麻里は、アルコール類をテーブルの上に並べる。食卓テーブルには、たくさんの料理が置かれていた。

とりの唐揚げ、アスパラベーコン巻き、だし巻き玉子、豚串、ムニエル、ロールキャベツ……。

他に、ボールには野菜サラダ、酢豚……。まだまだいっぱい。

すべて麻里の手作りだった。元々料理が得意な麻里は、早い時間からせっせと手作りしていた。

――あの日、会社の更衣室で新入社員達が合コンの話をしていた。

私はそこからヒントをもらってホームパーティを開こうと思ったんだ。

つまらない毎日をかえたいと思って。

那奈子からは、刺激になることさがしたら?と言われ……。

ホームパーティなら気分転換になるかも、と……。

みんなでお酒飲んだりお喋りしたり……。
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