黒き手が…
家に帰っても、寝直す気分ではなかった。

頭には入らないが、無理に勉強していた。

そうすることで、余計なことを考えないようにしていた。

そのおかげか、夜は早目に眠りにつけた。

しかしその夜見た夢は…。




―ユマが何かから逃げていた。一生懸命に。

歩道橋を駆け上り、真ん中まで来た所で振り返った。

すると黒い手が伸びて…ユマの肩を叩いた。

そしてユマの体は下へと落ちた―
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