秘密



私は無言でその場を去った。


もちろん先輩は追い掛けて来ない。


図書室から聞こえる笑い声に、耳をふさぎたくなった。


何が嫌でこんな恋を続けているんだろう。


叶わないってわかってるのに。


涙が頬を伝って廊下に落ちた。


こんなに苦しいなら、恋なんてしたくなかった。


なんで先輩を好きになっちゃったんだろう。




その日を境に、私は図書室に通うのをやめた。


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