絆
あれからどうやって
病室に戻ってきたかは覚えてない。
ベッドの脇の椅子に座り、ただずっとおじいちゃんの手を握ってた。
酷く疲れてたあたしは、ベッドに顔を預けて、そのまま意識を手放した。
あれ…………………?
そうか、、
寝ちゃったんだ。
どのくらい経っただろうか。
ふと気づく。
肩に暖かい感触。
誰かが毛布を掛けてくれていた。
一瞬期待した。
おじいちゃんじゃないかって。
でもそんなことあり得なくて。
病室には、様々な医療機器の音だけが
悲しく鳴り響いていた…………………。