マイスィートアフタヌーン
あれはこの社の副社長・エリオットの紹介で肖像画を描きに通っていたお屋敷で、幽霊出現・猟犬錯乱・雷直撃・火事騒動についには殺人、そんなコースに関わりあってしまった一件。


それを楽しい。
あの一件を楽しいとは。

さっきもポーリィを見て図書室に入らずに逃げ出したエリオットは、今頃婦女子をそんな事件に巻き込んだことへの後悔を甦らせて、渦巻きながら海底目指して一路驀進中であることは想像に難くない。


 早くこれを教えてあげよう。
コースがポーリィのせいであるわけはないけれど、関わるべくして関わりあったと思ってしまって平気そう。

もはやそんな性質こそが要素の一つだったと、それくらい言ってあげればエリオットを救う(掬う?)こともできそうだ。
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