マイスィートアフタヌーン
「ぶつかってみても良いと」

「どうせ二度と会わないつもりでいたのでしょう」


ジョンは考えに沈んだ。

示唆が過ぎたようにも思え、フレディはここまでの会話をたどり返す。

助言者の希望が入りすぎたかもしれなかった。母親が絡むと彼は少々揺らいでしまう。弱点かもしれない。



おとなしく待っている間に飲む物がなくなった。

席を離れ、ボトルを手に戻ってみると、道は啓かれていた。


「ダメならそれで仕切りなおし。行くところまで行ってぶち当たるのが、確かに彼女たちのやり方でした。僕もそうしたいと思っていたんだ。なのに僕は、やはり何もしないで逃げ出すだけだった。気付かずに」


影も味方に引き入れたような目をし、ジョンは顔を上げて言った。
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