マイスィートアフタヌーン
「エマがお店で扱っているのはお嬢様向けのお人形よ。彼女もやっぱり学校時代の友人なの。本当に手伝いが必要なのかを先に確かめてみなくちゃね。ポーリィの苦境を知って手を差し伸べるようなこと、彼女ならきっとしてあげるから」


 人形の店? フレディは昨日(もっと昔のことのように思えるが)、母親の方のミルトンが言ったことを思い出して引っかける。

『良家の皆様』『良妻賢母』。


これまでのところフレディは、その言葉を裏付けるような卒業生に出会っていない。

こちらの新聞記者にあちらの美術教師、メイド長も一人知っている。


これはかの学院における、メアリーアンの友人であるべくという偏りであるのだろうか、果たして。
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