桜色
音の正体を見たくて
教室を駆け出した。
ダカン
靴なんか、かかとの所踏ん付けちゃってるし
もぅ、夕方だし
何のためかわからないけど
音を追って、
一生懸命走った―…‥。
こんなワクワクしたの
高校入って初めてかも。
すごく、すごくドキドキした。
「ハァッ…ハァ………ッ。。」
たどり着いたのは
テニスコート。
足元に何かが転がってきた。
テニスボール…‥?
そっと、ボールに手を伸ばした時だった
『誰?』
低めの透き通った、男の人の声。
胸が
ドクンッて…‥
反応したの。