Sweet☆プリンセス
何してんだよ、朝から……。 ん、もう朝じゃないか。


「こらっ、樹! “ちゃんと服を着て出てきなさい”って言ったでしょ」


ヤッベー、まおがいたんかよっ。
Tシャツ持ってきとけば良かったな。


こんな恥ずかしい格好…… 見られたくねー。


これでもそれなりにストレッチとかして、運動部のように体を鍛えていたつもり。

体型だって…… それなりに出来ていると思ったんだが。


「いっくん、早く上を着なきゃ風邪引くよ?」


「ん、あぁ……」


どうやら、無反応。


俺的にはまおがちょっと顔を赤らめて“んもー、早く上着てよッ”って…… 言って貰えたらちょっとは嬉しかったんだけど。


だけど、目の前にいるコイツは俺の期待をことごとく…… イヤ、思いっきり裏切っていく。



「おばさん、ごめんなさい。 急に遊びに来て……」


「ううん、まおちゃんならいつでも大歓迎よ。 …… もちろん、理央ちゃんも」


「ありがとう、おばさん。 ――― 大好きッ」


まおー。
母さんに“大好きッ”って言うんじゃなくて、俺に言ってくれ。


あっ、母さんが頭を撫でた。
頭を撫でられたからって笑ってんな、バカまおッ。



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