水色の運命
第六章
久々にフリーになったノンは
休日にアイと待ち合わせをしていた。


夜から店に出るアイは
店の近所で会いたいと言い出した。


指定された喫茶店に入ると
アイの姿があった。


「お待たせ」

ノンが声をかけると
アイは振り向き
笑顔を見せた。


久々に会ったアイ。

明らかに体や顔はやせ細り
目に輝きがない。


化粧が濃いのは
水商売のせいもあるが
荒れた肌を隠すためなんだろう。


「ユウキと別れたんだって?」

席につくなり
アイの言葉にノンは
驚いた。


「もう知ってるの?
誰にきいたの?」


「クミからきいたよ」

ノンの心臓はドキッとする。


アイとは会っていない。
余計な事に巻き込まれたくないから
連絡もとっていない。


クミからは
そうきいていた。


「一昨日くらいに会った時に言ってた」


「頻繁に会ってるの?」


探りを入れるため
自然に会話を進める。


「結構、会ってるかも」


笑いながらアイは言う。


「へぇ〜」

ノンも笑ってみるが
動揺している。
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