水色の運命
第八章
〜♪♪♪♪〜

部屋で寝ていた山田の携帯電話が鳴っている。


「はい」

寝起きの体を起こし
電話に出る。


「すみません
寝てました?」

モーニングコールをしてきたのは
和哉だった。


「どないしたん?」

「あの実加って女の連れの美樹って女分かりますか?」

一週間前に慎吾と送って行った女か
と山田はすぐに思い出した。


「あの女が何や?」

「何か山田太郎って本名かどうか調べてるらしいです」


「理由は?」

「それが…」



和哉にきいた理由は
山田にとって
"またか"と思わせる理由だった。


後輩を従えてる男。

それをカッコイイと思う女。


本名を言えば
街にいる悪そうな奴は
みんな頭を下げる。

それをカッコイイと勘違いする女に
山田は手をやいていた。
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