【唯我独尊カレシ。】俺様*オマエ*まるかじりッ
「行くぞ」
なんだってもう、一体このひとは!
話はこれからだというのに。
しかも彼がいたら話しも出来ない。
話題の渦中になる本人なんだから。
しっしっと手で払いたいのをすんでのところで我慢して、その代わり私は目に力を込めた。
あっちいけ、という気持ちをたくさん込めて。
「早くしろ」
席から動かないでいる私を一瞥し、私の眼力や気持ちなんて、どこ吹く風。
もう面会時間は済んだだろと言わんばかりのぞんざいな態度。
「行くぞって、そんな勝手な……!
もう関わらないで下さいって、言ったじゃ……ない……ですか」
出だしは吼えたけれど、徐々に声は小さくなり、最後にはモゴモゴと口の中で抗議する。
こちらを見据える目が怖い。
そらすついでにサキをチラリと見たけど、助けてくれる素振りはない。
サキはサキで秋月会長から顔をそむけ、肩を震わせている。
サキも怖いんだ……
秋月会長とは何かしら縁のありそうなサキでさえ怖いなら、私がちょっとくらい怖がっても仕方ないよね、
なんて思っていたら、
サキの肩がびくんと大きく揺れた。