未来のない優しさ
かれこれ13年は私の体調を管理してもらってる。

普段から無理は駄目だと何度も言われて、私の仕事の忙しさにいい顔をしない…友美先生。

「…で、昨日倒れたのね?」

「はい…。すみません…」

診察の後ブラウスのボタンを留めながら小さな声で謝る…。

「まだ目眩はある?」

「いえ、今はないです」

「食欲は?」

「…あまり…」

次々とカルテに書き込みながら、質問をぶつけられた私はただただおとなしく答えるだけ。

いつも優しい友美先生は、怒ると本当に怖くて。

今も固く結んだ口元は、決していい兆候じゃない。

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