ジュリエットに愛の花束を。


黙った樹に笑み零してから校内に入る。

校内に入ったところで、恒例のラリアットが背面から繰り出されて……。


「もー……っ、皐っ!」

「瑞希、おっはよー」


賑やかに騒ぎながら教室に向かった。


「あ、そういえば、あたしに許可とらないで松永に番号教えたでしょ」

「ああ、だって松永がどうしてもっていうからさー。

……だって、不憫じゃん。この瑞希に片思いなんて、可哀想で仕方ないんだもん」

「それはどういう意味で?」

「だって、瑞希って、基本他人どうでもいい主義でしょ?」

「……なんかそんな言われ方するあたしが可哀想」


苦笑いを浮かべながら言うと、皐は「あ、間違えた」と訂正する。



「大切な人を決めたら、その人を傷つけないように、最善策取るでしょ。

そのためなら、他人に冷たくできるでしょ」












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